その1~市街地活性化事業~
北海道の空知地方に人口1万足らずの砂川市があります。私はそこで地域開発の仕事に携わることができました。道内では多くの市や町は過疎化が進んで、盛んに商店街の衰退を防ごうと、 中心市街地活性化事業が取り組まれていました。現実には、過疎化を止めることはできなかったのですが。2003年から、砂川市の中心市街地活性化としてJR砂川駅を中心とした駅東部開発事業が進められていました。
私が関わった仕事は、旧市民会館の代替え施設の建て替えと開発が遅れていた駅東部地区と駅前の商店街とのつながりをつくる自由通路の建設、周辺の施設の整備です。
一番難しかったことは、この事業に市民の反発があり、あるいは無関心であったり、市の事業に対して不信感があったことです。当時の市民会館は、老朽化が激しく、利用されることも限定的な状況でした。私は、以前から、公共建築の建築にかかわり、いつも疑問に思っていたのは、「この施設は、誰が発想し、どう使われ、どうその価値が評価されるんだろう」ということです。あまりにも無責任に建物はつくられ、何の評価もなしに朽ち果てていくことに忸怩たる気持ちでいました。(つづく)
市民会館の舞台
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